もう結構前の話なのですが、1級小型船舶免許を取りました。
ネットでいろいろ調べた結果節約のためにボートスクールに通わず独学で受けてみました。
これから船舶免許を取ってみようと思う方のためにその記録を残しておこうと思います。
独学にはまず教科書が必要ですが、それはアマゾン等で検索するとすんなりと買えます。
問題は実技試験なのですが、DVDつきの本が売られているのでそれを観てイメージトレーニングです。
あと1級と2級があるのですが、実際にボートで釣りに行ったりするときには2級免許で不足することは無いらしいのですが、
1級と2級の実技の内容は同じなのと、学科が海図の読み方や荒天航法、エンジンの保守点検などの「カッコいい分野」だったので1級にしました。
海図問題に必要な三角定規とコンパス、ディバイダを持っていたのも理由のひとつです。
一応名目上工業高校卒なので・・・手書きで図面を引いたことがある方なら三角定規の扱いにも慣れているはずなので是非とも1級に
チャレンジしてみてください。
次に試験の申し込みですが、受付が平日の5時までという会社員には厳しい壁となっています。
でも試験日は土日の回もあるのでネットか窓口で調べてみてください。そしてがんばって有給をとるかお昼休みにぬけ出してください。
身体検査は会場で受けることにしたのですが名前を呼ばれて返事をした時点で聴覚は合格、あとは一般的なわっかの切れ目を言う視力検査と色覚検査でした。色覚検査は白熱灯っぽいオレンジがかった光が出るのですが「船舶の灯火の色」ということで「白」と答えます。
学科試験は2級から1級のステップアップや旧免許制度からのステップアップの方などいろいろな人と一緒の部屋で行われるので、一応列ごとに分けられていますが人によって問題や制限時間がバラバラでした。なので最初に自分の制限時間をしっかり確認して試験管の「試験時間45分の方残り10分です」などの声であせらないようにしましょう。
私は大阪で受けたのですが、大阪の学科試験会場は机が細いわりに海図がB3判で扱いにくかったです。
それから受験者の9割が男性で女性は若干浮きます。でも浮くというだけで特に不利なことは何も無いので大丈夫です。
あと最大の難関、実技試験は大阪の場合川で行われます。待機場所は本当に小さい「小屋」なのであまりに早くから行っても居場所が無いかもしれません・・・。
試験についての注意事項が書かれた黄色の紙があるのですが、それは熟読しておいと良いと思います。
とくに発航前の点検箇所一覧は実際の試験でも試験管がその紙を見ながら指示を出すので要チェックです。
試験は3人か2人の受験者と一人の試験管なのですが車の試験のように一人がすべての試験を終えてから次、という形式では無く発航前の点検を3人の受験者が終わってから船に乗り込んで蛇行運転を順番に試験、という形式でした。
順番も常に受験番号順ではなく試験内容によって変わったので皆が前の人の操縦を見る機会がありました。
車の試験と違うといえば受験者が動作の前に必ず声に出して安全確認するところです。
試験管「中洲のマンションに向けて右に変針してください」
受験者「はい。前後左右良し!中州のマンションに向けて変針します!右前方良し!右後方良し!変針しました!」
といった感じです。しかもエンジン音がうるさいのでけっこう叫ぶ感じになります。
最初は恥ずかしいですが皆やってるので。
そういえば試験に使われるボートは小さくて運転席でも公園の遊具のような小さな椅子でかなりかわいらしいのですが
想像以上に揺れて旋回したり蛇行したときには水面が横に見えてくるほど傾きます。
なんといっても難関は人命救助と着岸です。ボートフックを使っても減点されないので無理せずに早め早めにリモコンレバーを中立にして足りなかったらちょっと前進する、という方がいいと思います。1回目の試験ではリモコンレバーが想像以上に硬くて速度の調節などができませんでした。2回目には案外すんなりできたのですが、私が慣れたのか、2号艇より1号艇の方がリモコンレバーがゆるかったのかは謎です。
あと大阪の千船試験場のみの情報ですが周辺の状況的に着岸は左舷着岸、離岸は後進離岸になると思います。
そうです。じつは実技試験1回落ちました。
でも学科が受かっていたら実技のみを再受験することができます。
でまた窓口で申し込むために有給とりましたよ・・・
そして2回目の試験で合格、合格証明書を取りに窓口へ(また有給)
そしてその足で運輸局まで歩いていって免許を申請に行きました。
運輸局はかなり一般人が入りにくい状況です。
一応ボート免許という張り紙の窓口がありますが案内してもらうまで分かりませんでした。
普通にオフィスだもの。
ここで独学受験の少なさを実感したわけです。
免許の表は個人情報だらけなので裏でも。
かなりシンプルなつくりです。
完全プラスチック製な感じで人に見せれば「これ偽物じゃないの?」といわれるのですが実は下の青色のラインは偽造防止の極小文字です。
免許習得に掛かった費用総額57662円。さっき計算しました。
ボートスクールより安くついた、はず!
なお試験の方法などは変わる場合も多々あると思うので念のため。